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お嬢様♡レッスン

第65章 幸せな時間(とき)

黒崎の掌が綾芽の肌に触れるか触れないかの位置を保ちながら、下腹部へと移動して行く。

それが綾芽の肌を粟立たせる。

黒崎が全身に落とした口付けが、スイッチだったかの様に、綾芽の身体全てが敏感になっていた。

ゆっくりと丁寧な愛撫は時にもどかしくもあるが、それが優しい黒崎らしいと綾芽は思う。

彼の掌が脚の付根に到着すると、指先がその廻りを徘徊する。

肝心な部分に触れて欲しくて腰を動かすと、『クスッ』と黒崎が笑った。

「お嬢様、触って欲しいんですか?」

黒崎にしては少し意地悪な尋ね方だ。

「もう…分かってるクセに…」

「すみません。自分は女性の気持ちに疎いので…。お嬢様の手で、どの部分が良いかを導いて下さい」

本当に分からないのだろうか。

確かに、鈍いと思う所はある。

綾芽は黒崎の言葉を信じ、彼の腕を掴むと自分の感じる場所へとそれを導いた。

「ここを…?こう撫でればよろしいですか?」

黒崎は中指で、導かれた場所の中心にある粒を筋に沿って撫で上げた。

「あ…ん」

「ヌルヌルしてますね…。嬉しいです。感じて下さったんですね?」

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