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お嬢様♡レッスン

第67章 サプライズ!?

「どっ…どうかしましたか?」

突然立ち上がった綾芽に、葛城の心臓はバクバクと脈打つ。

「夕食の準備をしてたんでしたっ!」

綾芽はクルッと葛城の方を向くと、そう伝えた。

「え?」

「長旅で疲れているかなぁと思って…。そうだ、忘れてた…」

そう言いながら綾芽はスタスタとキッチンに歩いて行く。

「綾芽様…。私の為に?」

葛城も立ち上がり、彼女の後ろをついてキッチンに入る。

「えっと…。葛城さんがお見えになるとは思っていなかったんですけど…」

綾芽は、放置した野菜達を確認しながら、そう言ったのだが、葛城は聞いてはいなかった。

「綾芽様が私の為に…」

一人で感動している様である。

そもそも、自分が到着する事を黒崎に内緒にしておくよう念を押したのは、葛城であるのだから、綾芽が彼の為に作ったのではないと分かりそうな物なのだが。

舞い上がっていた彼の頭からはすっかりその事は抜け落ちていた。

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