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お嬢様♡レッスン

第73章 夕陽

「お爺様がお使いになってるのだと思うと、ここでは仲良く出来ませんね」

「何故です?」

「だって…。そんな、お爺様がお使いになるんですよ?他の人のベッドでエッチなんて出来ないじゃないですか…」

「でも、ホテルだってあの保養所だって、他の人も使用されるんですよ?」

「………。それは…そうですけど…」

「では、ベッドでなければ良いですか?」

「え?」

「例えば、このソファとか。それとも浴室とか?」

「う……。それは…」

「考え過ぎですよ。どうせ私達の事は旦那様もご承知されているのですから」

そう言うと、葛城は綾芽の腕を引き、彼女を腕の中へと閉じ込めた。

「余計な事等、考えられない様に私に溺れて下さい」

葛城は綾芽の耳に唇を寄せると、そう囁いた。

低く、甘く、艶めいた葛城の声に綾芽の心は跳ね上がる。

「楽しみにされている夕日を見逃してはいけませんので、我慢致しますが、後でたっぷりと可愛がって差し上げますね?」

葛城がそう言うと、綾芽は顔を赤くしてもじもじと俯いた。

そんな様子が可愛らしくて、葛城は綾芽の額に口付けを落とす。

そろそろ、日が沈む頃だ。

「甲板へ出ましょうか?」


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