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お嬢様♡レッスン

第81章 Lesson16♥階級社会について学びましょう

それでも、爵位とは所有する土地の広さ、そして先祖代々の功績で決まってしまっている為、彼の爵位が上がる事は、まずない。

女王陛下から功績を認められ、土地を与えられれば別だが。

「そんな訳で、母国に於ける僕の地位なんて、大した事はない。けど、安心して?君に不自由は絶対にさせないから」

ファースト・クラスのフカフカのシートに身体を預けながら、ウィリアムは綾芽の手を握ってそう言った。

(何か本当に結婚するみたい…)

ウィリアムの言葉に綾芽の心臓は跳ねる。

もし、彼の一目惚れと言う話が本当であるのならば。

それは有り得ない事では無いかも知れないと綾芽は思う。

彼女の心は、魅力的なウィリアムに少しずつではあるが、傾き始めていた。

「到着まで、未だ少し時間がある。少し眠るといいよ。僕も眠くなってきた…」

そう言うとウィリアムは眠そうに欠伸を噛み殺す。

綾芽は、彼の言葉に頷くとシートに身を預け目を閉じた。

二人は手を繋いだまま、空の上で深い眠りの縁へと降りて行った。


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