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お嬢様♡レッスン

第83章 夏の訪れ

彼に優しく『Good girl!』と言われて蟀谷や額に口付けを落とされると、擽ったいのだが不思議と安心出来た。

欠けた記憶の部分に自分の大事な人が居るのかも知れないのに。

それでも、綾芽はウィリアムに惹かれ始めているのを感じていた。

しかし、彼を求める勇気はなかった。

全てを思い出して、それでも尚、彼を想う気持ちがあるならば。

その時に伝えるべきなのではないかと思ったからだ。

安らかな寝息を立てるウィリアムの頬に口付けを落とし、綾芽は彼の隣に横になる。

彼の腕に擦り寄ると、彼は眠りながらも彼女を抱き寄せてくれる。

ウィリアムの香りに包まれながら、綾芽は目を閉じるのであった。



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