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”バンッ!!”

大きな音を立ててテラスの扉が開け放たれた。

「えっ!?」

その音に吃驚した二人は、音のした方に目を向ける。

するとそこには、ウィリアムにそっくりな少年が、憮然とした表情で立っていた。

（だっ…誰？）

咄嗟に頭に浮かんだのは、その一言。

良く見れば、ウィリアムにそっくりな彼は、彼の弟である事は一目瞭然なのだが。

「フレデリクっ！お前、何故ここに…!?」

少し慌てた調子のウィリアム。

「学校の関係で、休みが一週間早まったんだよ！連絡が行っていた筈だけど？」

そう言ってフレデリクと呼ばれた少年は腕を組んだ。

「朝っぱらからサカってて結構な事だね！僕が帰って来たと言うのに出迎えてもくれないで…」

そう言うと、二人を睨む少年。

「兄さんは、そんな貧相な胸の女が好きだったっけ？」

フレデリクはそう言いながら、肌蹴た綾芽の胸元に視線を落とす。

綾芽は彼の視線に気付くと、慌てて身頃を合わせて彼に背を向けた。

「兄さんはもっとグラマラスな女性が好みだった記憶があるんだけどな？」

そう言うとフレデリクは意地悪く笑った。

同じ兄弟とは思えない。

綾芽はそう思った。