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お嬢様♡レッスン

第10章 Lesson 3♥舌を上手に使いましょう

葛城の時の様に、全てを委ねる程には未だ心を開く事は出来ないが、それでも口付けが嫌だと思わない程には高月の事を受け入れていた。

しかし、今迄の事がある。

綾芽の闘士に火が点いた。

遣り込められてしまうかも知れないが、反撃してみようと綾芽は思った。

葛城に教わった事を実践してみよう、とも思った。

高月の様に攻める事を好むタイプは攻められる事に慣れて居無いだろう。

そう綾芽は踏んで積極的に舌を動かした。

高月の胸に当てていた手をゆっくりと彼の身体の線を撫でる様に下ろしていく。

高月の身体も無駄な肉が無く、かと言って筋骨隆々という具合でもなかった。

綾芽の手が脇腹に差し掛かると、高月が身じろぐ。

しかし、高月はそのままにさせておいた。

綾芽がどう言う具合に自分を攻めて来るのか、半ば楽しみだ。

幾ら綾芽が葛城に教わろうとも、高月とは経験の差がある。

確かに攻められる事は、殆どないが考え方でどうにでもなる。

自分の方が優位に立っていれば、綾芽のしようとしている事は唯の奉仕に過ぎない。

逆もまた然りである。

高月がして来た事を『攻められた』と受け取るのか『奉仕された』と受け止めるのか。

これは綾芽の気持ち一つで替わるものだ。

相手のペースに合わせるのはもどかしいが、反撃に反撃で返すと綾芽の心象を悪くする可能性がある為、高月は自分の手が出そうになるのを堪え、口付けだけに集中した。

綾芽の手が腰を撫でる。

そろそろ高月の分身に手を伸ばして来るのだろうかと彼は期待でそこを膨らませた。

しかし綾芽は意外な行動に出た。

高月の腰を手で抑えると、彼女は彼の脚の間に自分の脚を割入れ、腿で彼の寶袋を揺すり始めたのである。

てっきり手で棒の部分を撫でて来ると思っていた高月は、流石に面食らった。

手では無く、脚でとは些か屈辱的である。

足の裏で高みに導かれるのを喜ぶ者も居ると聞いた事がある。

高月はそれが、信じられなかった。

足は地に近い部分だ。

上の者が下の者に自分の力を誇示する為に踏みつけたり、服従の証として口付けをさせる場所だ。

そんな足に自分の大事な分身を好きにさせる等、高月には考えられなかった。

高月は男女の仲に於いては、服従する側ではなくされる側だった。

考え様に寄っては逆転するであろう事も、足に関してだけはそう思えなかった。

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