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「君は変わった子だね？」

そう言ってウィリアムは笑って綾芽の頭を撫でる。

そしてこう思う。

記憶はなくても、東乃宮コンツェルンの次期後継者として漠然と必要な事として感じているのではないかと。

見た目だけの自分を飾る事にしか興味のない馬鹿な女よりも彼女の方がずっと魅力的だと。

「そんな事よりも、さっきの続きをしない？」

ウィリアムは綾芽の耳元でそう囁きながら、彼女が手に持つ本を取り上げる。

「あ…」

綾芽は取り上げられた本を目で追うが、その本が彼女の位置からは手の届かない場所に置かれると、耳を赤く染めて頷いた。

「じゃあ、ベッドに行こうか…」

そう言うとウィリアムは立ち上がり、綾芽を抱き上げる。

「きゃっ！」

急に目線が高くなり、驚きの声を上げる綾芽。

ウィリアムはベッドの上に彼女を横たわらせると、その上に覆い被さり口付けを落とした。

そして、彼女の服を脱がせながら、全身に口付けを落とす。

薄紅色の形の良いウィリアムの唇が綾芽の身体に触れる度に、彼女の身体は熱くなって行く。

「ふふっ。桜子、身体が熱くなってきたよ？」

そう言ってウィリアムがクスクスと耳元で笑う。