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『愛すべきもの』だとは思うが、彼にとってそれはペットに対しても同じ事。

彼の女性に対する想いはその程度だった。

しかし、今、目の前にいる綾芽に対しての感情は、それとは違っていた。

それが何なのかは分からないが、それはきっと同情から来るものなのだろうと、彼は勝手に片付けた。


認めてはいけない。

自分は誇りある英国の貴族だ。

幾ら日本人が優れていたとしても。

自分は由緒ある血筋の者と血を繋いで行かなければならない義務がある。

相手がどんな馬鹿な女であろうと。

伝統と格式を大事にする我が国では『血統』というものは大切なのだから。


ウィリアムもまた、階級社会に縛られた存在なのであった。


彼女は自分のビジネスに必要な道具だ。

だから大切にしているだけ。


綾芽の存在をウィリアムはそう定義付けた。

「桜子…おいで？君の中を掻き回してあげる…」

ウィリアムの甘言に綾芽は身を起こすと、彼の欲棒の上に跨る。

「解さなくて大丈夫なの？」

ウィリアムがそう尋ねると、綾芽は頷いた。

綾芽のそこはウィリアムが触れなくても、既に十分潤っていた。