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お嬢様♡レッスン

第91章 お坊ちゃま、ひと夏の恋

兄が居なくて寂しくない訳がない。

だが、兄は家の為に、英国の発展の為に、日々働いているのだ。

我侭等、言える筈がない。

それに今年は綾芽が家に居る。

唯、チャールズには綾芽の事は話してはいない。

兄の婚約者と言っても、偽りの関係であるし、彼女の存在は自分にとって何であるかも説明出来ないからだ。

「ところでさ、チャールズ」

「何だい?改まって」

「キミってガールフレンド居たよね?」

「何だよ、急に。……!!好きな女の子が出来たのか?」

「ち…違うよ。そうじゃないよ!」

慌てて否定をするフレデリク。

「そんな力いっぱい否定しなくてもいいだろ?大体、キミってさ、モテるのに何て女の子と付き合わないの?ひょっとして…ゲイ?」

チャールズはフレデリクの心を読もうとでもするように目を細めて言う。

フレデリクは見透かされているのではないかと、動揺しながらも否定した。

「そっ…そんな訳ないだろ?僕だって女の子とセックスの経験くらいあるさ!」

「へぇ?いつの間に…?」

フレデリクはニタニタと笑いながら自分を見るチャールズの視線に、要らぬ事を言ってしまったと後悔した。



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