テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第91章 お坊ちゃま、ひと夏の恋

それでは女性はどうなのだろうか。

今、目の前に座っている彼女に好意を持てるだろうか。

そう自問するフレデリク。

彼が導き出した答えは『ノー』だった。

(さっさとさよならした方が良さそうだ…)

彼はそう思い、チャールズに目線を送る。

「ちょっと失礼」

そう断りを入れて席を立つと、チャールズも同様に席を立ち、彼の後に続いた。

フレデリクはレストルームへと向かう通路の途中で立ち止まると、チャールズの方に向き直る。

「僕はもう限界だ。さっさと帰りたい」

「何でだよ?」

「会話が続かない。あれで大学生とは驚いた」

「彼女達、留学生だろ?異文化交流だと思って頑張ってみろよ?」

「無理だ。幾ら見た目が良くても馬鹿過ぎる。さっきから自慢話ばかりだ。うんざりする」

「だったら、キミ自身の話でもすればいいじゃないか?」

「少し話しはしてみたけど…。ステータスだけに惹かれる馬鹿女とは話が出来ない」

「相変わらず辛辣だなぁ…。仕方が無いね。じゃあ、他の子を探す?」

「いや、いい。もう分かった。僕は彼女以外には興味が持てない」

「え?キミ、彼女が居たの?」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ