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お嬢様♡レッスン

第91章 お坊ちゃま、ひと夏の恋

「家に帰りたい。キミが良ければ、キミも一緒に…」

「勿論、行かせて貰うよ?キミの大事な人に逢わせてくれるんだろ?」

「彼女は…僕の大事な人じゃないよ…。兄の一応、婚約者だ」

少し、苦しそうに吐き出すフレデリク。

親友であるチャールズは、その言葉に何と返せば良いのか、言葉が見つからない。

チャールズもフレデリクの兄には逢った事が何度かある。

とても華やかで紳士。

パーティーではいつも女性に囲まれている。

頭が切れ、商才がある。

チャールズのウィリアムに対する評価はかなり高い。

そんな人がライバルなのかと、チャールズはフレデリクを少し気の毒に思った。

しかし、兄から恋人を略奪する話等、幾らでもある話だ。

希望がないわけではない。

チャールズはそう彼を励ました。

するとフレデリクは首を横に振る。

未だ、好きなのかどうかも分からないのだと、フレデリクは友人に告げた。

チャールズ達は、彼の家に戻ると両親に頼んで、フレデリクの家に遊びに行きたいので車を出してくれと頼んだ。




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