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お嬢様♡レッスン

第91章 お坊ちゃま、ひと夏の恋

「なぁ、フレデリク。彼女とセックスしたいかい?」

「何だよ、急に」

チャールズの質問に、フレデリクの鼓動が速まる。

あの夜の事を思い出したからだ。

あの時までは、自分は彼女を憎んでいた筈なのに。

「どうなんだよ?」

「………したい…」

「じゃあ、家族的な『好き』でも、友人への『好き』でもないだろ?何でそんなに認めたがらないんだい?」

「だって…!兄さんの婚約者だ」

「でも、結婚している訳でもないだろ?本当に好きなんだったら奪えばいいじゃないか」

「出来る訳ないだろ?僕は彼女に嫌われてるっ!」

そう言ってフレデリクは頭を抱えた。

最初から印象は最悪だっただろう。

何せ彼女を目の敵にして暴言を吐き散らかしたのだから。

そしてヘンリーを使って兄との仲を引き裂き、ここから追い出そうとしていたのだ。

見学などしなければ良かった。

彼女の優しさに触れなければ良かった。

そうすればこんな思い等せずに、彼女を憎んでいられたのに。

ヘンリーはこうなる事を予想して、自分に薬を盛ったのだろうか。

自分の理不尽な命令への仕返しなのだろうか。



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