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お嬢様♡レッスン

第91章 お坊ちゃま、ひと夏の恋

(ああ…。言ってしまった…)

フレデリクは自分の気持ちを吐き出した事を後悔した。

もっと時間を掛けて、自分の好意を分かって貰う筈だったのに。

どうして自分は努力の過程を飛び越えて、結果を求める様な事をしてしまうのだろうかと。

もうこうなったら、自分の気持ちを全て吐き出すしかない。

「最初はキミの事が嫌いだった。

女性なんて興味もなかったし、愚かな生き物だと思ってた。

でも、変なんだ…。キミを抱いたあの日から…。

僕はキミの事ばかりを考えてしまう。

他の女でも同じような気持ちになるのか試してみたけど…。

キミ以外の女には興味が持てない」

フレデリクは一気にそう言うと、溜息を一つ零した。

彼が言葉を紡いでいる間中、綾芽は黙ってそれを聞いていた。

「ねぇ…?何か言ってよ…」

自分でも情けないくらいに小さな声。

フレデリクは震えていた。

生まれて初めての告白は、兄以外のしかも女性。

ここに戻って来るまでは、そんな風に自分が変わる事など想定していなかった。

何もかも初めての事ばかりで、彼は戸惑っていた。



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