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お嬢様♡レッスン

第92章 Lesson17♥女性の心を知りましょう

「今のはゾクゾクしたわ。貴方の様な素敵な男の子に、そんな風に囁かれたら、大抵の女の子は貴方に夢中になると思う」

「そうなの?女の子って単純だね。でも、桜子は僕に夢中にはなってくれないでしょう?」

そう言われると困ってしまう。

「僕が知りたいのは、僕に振り向いてくれない女性を僕に振り向かせる術だよ。直ぐに堕ちる女じゃなくて…」

そう言いながら、フレデリクは上目遣いで綾芽を見ながら、彼女の髪の束を指先で弄ぶ。

こう言う時の仕草は、流石ウィリアムの弟だと思う。

少年のあどけなさを残しながら、男の色香も漂わせる彼に、綾芽の心臓は跳ね上がってしまうのだ。

しかし、彼の色香に負ける訳にはいかない。

自分の方が年上なのだから。

綾芽はそう気を引き締める。

それにしても、『振り向かない人を振り向かせる術』とは難しい事を言ってくれるなと綾芽は思った。

自分ですら、その術を知りたいくらいなのに。

少し考えてから、綾芽は一般的であろうと思う事を口にしてみる。

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