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お嬢様♡レッスン

第95章 異国の訪問者

ウィリアムは宗佑と握手を交わすと葛城には目もくれずに、宗佑が椅子に腰を掛けるのを待って、自分も腰を下ろした。

宗佑が葛城にも座る様に目で合図を送ると、葛城は宗佑の隣の席に腰を下ろす。

するとウィリアムが怪訝そうな顔をして宗佑に尋ねる。

「使用人が何故この様な場所に?」

「彼は孫の婚約者です。貴方が孫の事でお話があるという事でしたので同席させました」

宗佑の言葉にウィリアムは目を丸くした。

「婚約者?使用人が主人の跡取りであるお嬢さんと?」

「現在の日本では、イギリスの様に階級制度はありません。それに彼はもう使用人ではない」

「そうですか…。ですが、ミスター東乃宮、貴方のお孫さんは僕と婚約しているのです」

ウィリアムの言葉が葛城の心に突き刺さり、そして動揺を誘う。

(どういう事だ?何故、綾芽様が彼と婚約?)

宗佑もウィリアムの言葉には驚いたが、それはおくびにも見せずに静かな声で尋ねる。

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