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お嬢様♡レッスン

第95章 異国の訪問者

「どういう事だね?ミスター・ロートマン?」

「先日、私は仕事で中東の方へ出向いておりました。丁度、時間が空いたので知人に誘われてオークションへ参加したのですが…」

そう言うとウィリアムは、紅茶の入ったカップが載っている皿を手に取る。

そして優雅な仕草で、紅茶の香りを愉しみながら、それを一口、口に含んだ。

「表向きは普通のオーションなのですが、裏では人身売買も行われている、結構、危ないものでしてね…。

まぁ、客層は世界中から集まった上流階級の人間ばかりなので、物理的な危険はないのですが…」

「そんな前置きはいい!綾芽様はっ!?彼女は今、何処に居るんだっ!!」

中々、本題に入ろうとしないウィリアムに痺れを切らした葛城が、激昂して机を両手で叩き大声を張り上げて立ち上がった。

「葛城、落ち着きなさい」

宗佑が葛城を宥める様にそう言うと、葛城は気持ちを鎮めようと目を瞑り、腰を下ろす。

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