テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第99章 狂乱の宴




僕の何がいけないの?

兄さんは女性の素晴らしさを

僕に説いていたじゃないか!!

僕はそれに従って彼女を

愛しただけなのに…

それなのに何故?



「桜子には、他に愛する男がいる。彼女は僕の元をいずれは去ってしまう…。でもお前は何処へも行かないよね?ずっと僕の傍に居てくれるだろ?」



ああ…

兄さんは愛されたかったんだ

見た目で近付く女なんかじゃなく

兄さんそのものを受け止めてくれる

誰かに…



だったら

何故、最初から

僕を愛してくれなかったの?


僕はずっと兄さんを

愛し続けてきたのに…



僕は…



僕はこれからも

兄さんを愛し続けるよ



ずっと傍に居る

だから…



泣かないで

兄さん



フレデリクは身を起こすとウィリアムの首に腕を巻き付ける。

そして、彼の頬を伝う雫を舌で舐め取った。

「僕はずっと兄さんのものだよ?だから…他の女なんて抱かないで。僕だけを見て?」

「フレデリク…」



これでいいんだ

こうすれば

彼女は愛する男の元へ帰れる



ずっと恋い焦がれてきた

兄さんが僕を愛してくれる

だから、僕は大丈夫



キミが居なくなっても

キミの幸せを願ってあげられる



綾芽

短い間だったけれど

僕は本当にキミが

大好きだったんだ!!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ