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お嬢様♡レッスン

第100章 再会

何となくは分かっていた。

彼女は優しい。

傷付いている人間を放っておけない。

だが、それは時に残酷な仕打ちである事を彼女は知らない。

しかし、そんな彼女を愛してしまったのは自分である。

その優しさ、そして残酷さも含めて綾芽なのだ。

そしてそれを受け入れる事しか葛城には出来ない。

「綾芽様…。貴女は…私を…愛して…下さって…おられますかっ!?」

繋がりながらも、尚も続けられる会話。

「愛して…ますっ!!私の心はっ…!葛城さんだけのものだからっ!!」

そう言って綾芽は縛られた両腕を葛城の首に絡めて彼に口付ける。

「貴女が私の元へ戻って来られたら…もう放しません。貴女を私の腕の中へ閉じ込めてしまいますよ?」

葛城は腰の動きを止めると、綾芽をじっと見つめてそう言った。

「じゃあ…」

「仕方がありません。貴女は結構頑固ですから。その代わり、これを受け取って頂けますか?」

そう言うと葛城はポケットから、小箱を取り出して開いて見せた。

中には大粒の石が煌めく指輪が鎮座していた。

葛城はそれを取り上げると、綾芽の細い薬指に填める。

「私と結婚して下さい」

そう言って葛城は綾芽と繋がったまま、彼女の指に口付けた。

「葛城さんっ!」

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