テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第101章 話合

「その事でお話があります」

そう言って綾芽は真剣な目で二人を見た。

「聞こうじゃないか」

ウィリアムに促されて、綾芽は話し始める。

ウィリアムが自分を買い取ってくれて感謝している事。

自分がフレデリクと約束した事。

自分はその約束を守りたいと思っている事。

婚約者にその話をし、それを了承して貰った事。

そして、二人に何かお返しがしたいと思っている事。

「ウィリアムの事業の事は調べたわ。私に…ううん、東乃宮と今後、より良いビジネスパートナーとして展開していく為に、私はもう少しこの国で学びたい事があるの」

綾芽は、一気に自分の気持ちを話し終えると、溜息を一つ吐き、水を一口含んだ。

「本当に?まだ、居てくれるの?」

嬉しそうにフレデリクが尋ねる。

「ええ。約束したでしょう?それに言った様に、私は学びたい事があるの。だから、ウィル?私をもう暫くここへ置いて頂けませんか?」

綾芽の言葉に、ウィリアムは頷いた。

まだ、彼女は傍に居てくれる。

仕事の事も考えてくれている。

「勿論だよ!キミが好きなだけ居てくれて僕は構わないよ?それこそ一生でもね?」

「それは…出来ませんけど…」

「分かっているよ。それでも、有難う。嬉しいよ」

「それでね、ウィル。私の…その…婚約者に逢って欲しいの…」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ