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お嬢様♡レッスン

第101章 話合

「………そうだね。そうするべきだね。キミを預けて貰うのだから、こちらとしても挨拶をしておかなければならないだろう。日本では彼に失礼な事をしてしまったから…」

「え?逢った事が…?」

「ああ、本社にお邪魔した時にね」

「そうだったんですか…」

「正直、驚いたよ。キミの婚約者が使用人だったと言う事に」

「使用人だって!?そんなヤツ、キミに相応しくないよ!それなら僕の方がっ!」

「落ち着きなさい、フレデリク。日本では、階級の壁はないんだ。彼女の夫となる人は、頭も切れるし、部下からも慕われている。そして何より、彼女を心から愛しているよ?」

「でも…」

「それに、ミスター東乃宮の信頼が厚い。彼に言われたよ。『綾芽の事は彼に託したから、他は考えられない』ってね。勿論、綾芽の心が変われば別だって仰っていたけど…」

そう言ってウィリアムは綾芽の方を見る。

綾芽は微笑みながら、それはないとでも言う様に、首を振った。

「本当は直ぐにでも彼女を連れ帰りたいだろうに、それを我慢して僕達に委ねてくれたんだ。彼女を信じて。二人の間に揺るぎない愛があるからだよ。僕達が敵う相手じゃない」

「兄さん…」

「ま、それでも最後まで僕は足掻くつもりだけれどね?フレデリクは?」

「僕だって!」

「…だって?どうする、綾芽?無事に帰れないかも知れないよ?」

「そ…それは…」

ウィリアムの言葉に綾芽は動揺した。

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