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お嬢様♡レッスン

第102章 溢れる想い

葛城も立ち上がると彼の手を取り、二人は握手でお互いの健闘を称え合った。

「何かいいなぁ…」

そんな二人を綾芽は頬杖を付きながら見つめる。

葛城とウィリアムはすっかり意気投合した様だ。

これからの事業展開や戦略等を楽しそうに話しているのを見て、綾芽は彼等を少し羨ましく思った。

「綾芽…、兄さんに嫉妬してるの?」

二人を羨ましげに見つめる綾芽をからかう様に、フレデリクが尋ねると『少しだけ』と綾芽は答える。

莉玖とフレデリクも先程から、乗馬の話で盛り上がっていた。

「うう…。私一人だけ仲間外れな気分だわ…」

綾芽が隅の方でそういじけていると、それに気付いたウィリアムが『そろそろお開きにしよう』と言った。

莉玖はフレデリクに案内されて、客室へと去って行く。

「それじゃあ、今夜は楽しんで?」

そう言ってウィリアムは二人に笑い掛けてると、彼もまた自分の部屋へと戻って行く。

「私達も部屋へ戻りましょうか…」

綾芽はそう言って立ち上がると、葛城は頷き、彼女に従った。

今夜は綾芽が滞在している部屋ではなく、客間を使う様にと言われている。

恐らく、ウィリアムが気を利かせてくれたのだろう。

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