テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第102章 溢れる想い

綾芽は葛城のシャツを脱がせると、口付けを落としながら、唇を下へ下へと滑らせていく。

彼の感触を一つ一つ確かめる様に。

彼の感じる場所を探る様に。

彼女の唇は彼の首筋を通り、鎖骨に口付けを落とし、胸元へと下りて行く。

葛城はそれを目を閉じて愉しむ。

綾芽は唇を胸元まで下ろすと、彼から与えられる愛撫を彼にも施してみる。

赤い小さな舌を出し、彼の左側の胸の飾りをそれで一舐めする。

すると、葛城の肩がビクリと震え、彼が驚いた様に目を開けた。

「ふふふっ。感じました?」

そう言って上目遣いで葛城を見る。

「ここがいいんですか?」

そう言って綾芽は、小さな飾りを舌でチロチロと舐る。

空いている方の飾りを左の指先で転がしながら、右手で彼のベルトを外していく。

そこには、あの島で身体を繋いだ時のたどたどしさはなく、余裕すら感じる。

一体誰が、彼女をここまで育てたのだろうか。

ウィリアムなのだろうか。

それともフレデリクだろうか。

年下の彼をリードする為に覚えたテクニックなのか。

葛城は彼等に嫉妬を覚える。

しかし、彼女が学んだ事の全てを捧げるのは彼だけである。


お嬢様教育も。

執事達との夜伽も。

全ては彼女の夫となるたった一人の男性の為。

彼女の瞳に映るのは今は葛城一人である。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ