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お嬢様♡レッスン

第104章 Equilateral Triangle of Love

「ふふっ。少しは僕の事、好きになってくれた?」

ウィリアムは涙に濡れる綾芽の頬に手を伸ばし、雫を拭いながらそう尋ねる。

「そんなのっ…前から好きだったわ。本当に…貴方の婚約者だったらって…思った事もあったんだもの…」

綾芽は自分の頬を包むウィリアムの手に自分の手を重ねて、そう伝えた。

「有難う。その言葉を聞けて嬉しいよ。一時だけでも、キミは僕を愛してくれていたと分かって、僕は幸せだ」


優しく細められた目。

美しくとても魅力的な人。

自分の窮地を救ってくれた王子様。

だからこそ、彼に恩返しがしたい。

自分が去った後も、この兄弟が幸せで居られる様に。

残された時間を使って、この二人に伝えたい。


「ごめんなさい。私…、自分の事ばかり考えていたわ。勝手に決めつけて、二人にそれを押し付けようとしていたのね…」

「いいんだよ。キミが良かれと思っている事なんだから。キミはいつでも他人の事ばかり考えているから」

「でも、それは私の勝手な思い込みなんだわ。

私は二人の気持ちを無視しようとしていた…。本当にごめんなさい。

だから…教えて?二人が考えている事を。二人が本当にしたい事を…」

綾芽はウィリアムとフレデリクの顔を交互に見ながら、そう言った。

「それなら…」

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