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お嬢様♡レッスン

第107章 ドキドキの晩餐会

「あら、綾芽。そんなコスチュームどこから…?」

そう口にしてエミリアはハッとした。

「まさか…ダグラス?」

エミリアの言葉に、フレデリクが頷く。

「事を大きくしたくはない。伯爵家に傷が付くだろ?だから、このまま僕達を帰してくれないかな?」

そう言うフレデリクの言葉に、エミリアは感心した。

彼女の知っていた以前のフレデリクであれば、癇癪を起して騒ぎ立てていた筈だから。

大人になった。

そうエミリアは感じていた。

(全く…ダグラスにも爪の垢を煎じて飲ませてやりたいものだわ)

心の中でそうごちる。

「分かったわ。甥が変な真似をしてごめんなさい。兄にはきちんと説明をして、後で謝罪を…」

「それは必要はないですよ?」

エミリアの言葉を綾芽が遮る。

「事を荒立てたくないってフレデリクも言ってます。唯、ダグラスには今後はこんな事をしない様に注意して頂ければ…ね?フレデリク?」

「ああ…。ちょっと不愉快な思いはしたけれど、伯爵自らに謝罪をして頂く必要はない。唯、未来の伯爵にはきちんと指導をして貰いたいものだね」

フレデリクも綾芽の言葉に同意した。

未だ若い二人の大人な対応に、エミリアは頭の下がる思いだった。

彼女はダグラスの躾をし直す事を二人に約束し、彼女の家の車を二人の為に手配した。




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