
お嬢様♡レッスン
第109章 葛城の憂鬱
須藤ひとみは、葛城に社長の所在を確認され、それを調べる為に彼の役員室を出ていった。
(今の内に…)
葛城は、須藤が部屋を出て行くと、素早く扉に鍵を掛ける。
これで勝手に入っては来れないだろう。
明日から施錠をする他、円滑に仕事を進める方法はないようである。
葛城はデスクに戻るとパソコンで、この会社の改革案の資料の作成を始めた。
表紙を打ち終わった頃、ドアをノックし、ノブをガチャガチャと捻る音が聞こえる。
「あれぇ?葛城取締役ぅ?いらしゃらないんですかぁ?須藤ですぅ。社長のスケジュールを確認して来ましたぁ」
そう言って須藤が扉をドンドンと叩く。
葛城はそれを無視して、資料の打ち込みを続けた。
5分程すると、扉を叩く音も聞こえなくなり、やっと静かになる。
彼は須藤が諦めたのだと思い、ホッと胸を撫で下ろしたのだが、彼もまだ、須藤と言う人物の事を良く知らない。
彼女が諦めの悪い人間であると言う事を当然知らないし、狙った獲物は必ず仕留めなければ気が済まない性格である事も知らなかった。
彼は静かになると、パソコンの画面に集中する。
余りにも集中し過ぎていて、彼は扉の付近で小さな音が鳴った事にも気付かなかった。
”カチャリ”とロックが外される小さな音が鳴ると、扉を叩く音。
そして、それが開かれる音が同時に鳴った。
”バン!”
勢いよく開かれた扉の音に、驚いた葛城は目を丸くして、入口に視線を向けたのだった。
(今の内に…)
葛城は、須藤が部屋を出て行くと、素早く扉に鍵を掛ける。
これで勝手に入っては来れないだろう。
明日から施錠をする他、円滑に仕事を進める方法はないようである。
葛城はデスクに戻るとパソコンで、この会社の改革案の資料の作成を始めた。
表紙を打ち終わった頃、ドアをノックし、ノブをガチャガチャと捻る音が聞こえる。
「あれぇ?葛城取締役ぅ?いらしゃらないんですかぁ?須藤ですぅ。社長のスケジュールを確認して来ましたぁ」
そう言って須藤が扉をドンドンと叩く。
葛城はそれを無視して、資料の打ち込みを続けた。
5分程すると、扉を叩く音も聞こえなくなり、やっと静かになる。
彼は須藤が諦めたのだと思い、ホッと胸を撫で下ろしたのだが、彼もまだ、須藤と言う人物の事を良く知らない。
彼女が諦めの悪い人間であると言う事を当然知らないし、狙った獲物は必ず仕留めなければ気が済まない性格である事も知らなかった。
彼は静かになると、パソコンの画面に集中する。
余りにも集中し過ぎていて、彼は扉の付近で小さな音が鳴った事にも気付かなかった。
”カチャリ”とロックが外される小さな音が鳴ると、扉を叩く音。
そして、それが開かれる音が同時に鳴った。
”バン!”
勢いよく開かれた扉の音に、驚いた葛城は目を丸くして、入口に視線を向けたのだった。
