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お嬢様♡レッスン

第111章 葛城の改革

「貴方がたは、この会社の立場をお分かりになっていないようですね。グループとしては、他社に売却しても構わないんですよ?」

そう冷たく言い放つ葛城。

そう言われてしまうと、ぐうの音も出ない。

東乃宮グループの看板を掲げられると言う事は、世界的にも信頼・信用を無条件で得られると言う事なのだ。

逆に損をしてでもグループから外されると言う事は、企業としての信頼を失うと言っても過言ではない。

「仮に買い手がつかなかった場合、本部が吸収し、使えない人材とみなした者は、役員であろうともリストラの対象となります。それをしたくないからこその改革案です。やって頂けますね?」

そう言う葛城の目は真剣だ。

人を大事にする宗佑は、出来るだけリストラはしないと言うのが信条なのであるが、やむを得ない場合もある。

「能力テストについては、これの成績が悪いからと言って、減棒するわけではありません。あくまでも、その人物の能力に見合った部署に配置する為の参考にする為です」

そして葛城は続ける。

「”人を活かす”事。これがグループの信条です。見捨てるつもりはありません。ですが、我社はボランティア団体ではありません。利益を生まなければならない」

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