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お嬢様♡レッスン

第16章 Lesson 6♥相手に身を委ねましょう

「身体の軸がしっかりしていないと、美しい立ち姿は作れませんよ?」

「はっ、はい」

「それにしても…お嬢様は余り腹筋が付いていらっしゃらない様ですね…」

グイグイと綾芽のお腹を押して確かめる速水。

「うっ…(きゃー!あんまり触らないで~!!お肉が付いてるのがバレちゃうよ~)」

「腹筋は大事ですよ?これからお子様を身籠られるお身体なのですから、今の内に鍛えた方が宜しいですね…」

「はい…」

「これから毎日、お嬢様には寝る前に腹筋運動をして頂く事に致しましょう。私の方から高月さんに、1日のメニューの中に加えて頂く様にお話ししておきます」

「毎日…ですか?」

「ええ、毎日です。マシンを使って頂いても結構ですし…」

そう言ってから速水は意味有りげな微笑みを浮かべて綾芽の耳元で『ベッドの上で鍛えて下さっても結構です』と付け加えた。

「なっ!」

「何なら今から、体幹を鍛える為にお教えしましょうか?」

速水はそう言うと、綾芽の耳にフッと息を吹き込む。

「ひゃっ!」

綾芽は擽ったさに思わず身を竦めた。

「可愛らしい反応ですね?葛城さんも、高月さんもお嬢様のその可愛らしさにやられてしまったのでしょうか?」

「そんな事…」

「私にも味合わせて下さいませんか?お嬢様のその…」

そう言いながら速水が綾芽ににじり寄る。

綾芽はジリジリと後ずさるが、鏡の前に追い詰められてしまった。

速水は綾芽の顔の両脇に両手を付き、彼女を閉じ込める。

「甘い蜜の味を私にも…」

速水の顔が段々と近付いてくる。

柔らかそうな栗色の髪を後ろに一つに束ね。

長い睫毛に縁どられた少し緑がかかった茶色の目。

鼻は大き過ぎず、かと言って小さくもない小鼻。

形の良い唇は、男性にしては少し赤味が強く、白い肌と相まって、妖艶さを醸し出している。

「怖がらないで…。私に全てを委ねて下さい」

そう言うと速水は綾芽に口付けた。

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