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「なんですって!?」

葛城の屈辱的な言葉に、顔を真っ赤に染め、怒りを露わにする橘。

「正しい脳の使い方が出来ない、愚かな貴女は、動物以下だと申しているのですが？」

「私は自分が欲しい物の為にちゃんと頭を使っているわ！貴方に何が分かるのよ！！」

馬鹿にした葛城の言葉に、橘は興奮し声高に叫ぶ。

レコーダーは快楽に喘ぐ橘の声を再生し続けていた。

葛城は再生されたままのICレコーダーを手に取ると、停止ボタンを押しながら、言葉を続ける。

「それが愚かだと言っているんですよ。欲しい物を得る為に自分の身体を差し出す短絡的な行為は、卑しい人間のする事です」

葛城は、彼女を更に挑発するような言葉を選んで彼女を追い詰めていく。

「動物でもね、餌を得るという最終目的の為に知恵を働かせて敢えて遠回りをする事もあるんです。須藤さんや柏原さんは直ぐにその事に気付きましたよ？」

「か…彼女達は私より可愛くないし！」

「そうでしょうか？私は貴女よりも一生懸命努力をして仕事を覚えている彼女達の方が、何百倍も魅力的に見えますけど？」

「でもっ！常務だって私の方が可愛いってエッチの時に…！」

「やはり、常務とも…。本当に救いようのない人ですねぇ…」

「別に私が誰とどんな目的で寝ようと私の勝手でしょっ！」

「ええ。でも、そんな事で貴女の目的が達成出来るんでしょうかね？」