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蝶の様に麗しく

第3章 2話

俺は総司の部屋にやって来た。

「総司?いいか?」

「一くん?良いですよ」

総司の声に俺は失礼すると言って、入室する。
そこには刀を手入れする総司の姿が。

「手入れ中だったか。邪魔したか?」

「いいえ?大丈夫ですよ。何かありましたか?」

ドキン……。

(「!?なんだ!?この気持ち…総司の笑顔にドキドキした。総司はただ笑っただけなのに」)

俺は妙な気持ちになるのを抑え、尋ねる。

「土方副長と何かあったのか?頻繁に左之といるなんて、珍しいと思ってな」

「……!」

土方副長、という言葉にビクッと体を震わせる総司。
なんだ?
何かあったのか?

俺は無意識に総司の手入れする刀を手から外す。

「!一くん?」

総司の手首を捕まえ俺はいつしか、総司をしっかり抱き寄せ囁いていた。

「教えろ、総司。何があった?」

「……」

オカシイ。

なぜこんなにも、総司を気にし触れたくなる。

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