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蝶の様に麗しく

第4章 3話

「平助?いますよ」

明るい総司の声がする。
俺は失礼しま〜す!と上機嫌に入った。

「クスッ、平助。いつに無く平助は上機嫌ですね!何かいいことありました?」

「ふふ♪ 総司、ちょっと目を瞑って?お茶とかない?」

お茶ですか?と素直に首を傾げて聞いてくる総司。
やだ、俺ってば騙し天才!?

「そう!飲みかけでいいんだけど」

「ありますよ。目を閉じればいいんですか?あ、もしかして甘いものがあるとか?」

総司がワクワクしてるような表情で聞いてくる。

俺はどうかなー?と総司に目を閉じさせ、すぐにあの薬を用意し、お茶に混ぜた。

「いーよ!総司!飲んでみて♪」

「ありがとうございます!あ、美味しい……!」

甘いですね、と笑っていた総司が急にぴたりと動きを止めた。
俺は首を傾げる。

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