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君は少しも悪くない。たぶん

第7章 IROあせない、想い



その事を突っ込まれたからか、その日の収録は1日中上の空だった。


「相葉さん大丈夫?」

「すいません、大丈夫です」

番組のディレクターから、今日は早く寝ろよ〜なんて言われて、


あ…やっちゃった…


と今更感じた。

俺たちはアイドルで、
日常生活のごちゃごちゃを仕事に持ち込んじゃいけなくて

でも俺はまだそれができない。



ホント、翔ちゃんって凄い。
そういうの絶対出さないから。



車に乗ると、マネージャーがバックミラー越しに強い視線を寄越す。

「…ごめん」

「解ってれば良いんです」


明らかに俺の責任だから
謝ると、マネージャーはそれ以上追及しなかった。


「六本木で良いですか?」
「うん、流石に。」

六本木とは、俺の家のこと。青山が、翔ちゃんの家。

翔ちゃんはまだ仕事が終わってないのか、連絡が入ってない。

これ、翔ちゃん来る前に寝ちゃいそうだな〜

なんて思ってふと外を見ると、


「え!?松潤?」


東京タワーの麓で、松潤がスーツを着てロケをしていた。


「松本さんはしやがれのロケですよ」


ちょうど信号待ちで松潤の隣に停まる。休憩中な松潤が顔をこちらに向けるタイミングを狙って…


「松潤!!」

窓を開けて、叫んでみた。

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