
君は少しも悪くない。たぶん
第7章 IROあせない、想い
「?
!あ、相葉くん!!」
松潤が笑顔で手を振ってきた。
「何やってんすか…」
お互いのマネージャーが、苦笑い。
ま、そりゃそうだな。
いくら人通りの少ない時間とは言え、外国人観光客くらいはいた。
信号が青に変わったところで、松潤と手を振り別れる。
『目立つよ(笑)』
『ごめんごめん』
『また明日ね』
『うんまたね』
メッセージを送り、スマホを切る。
そのまま座席に、身を投げ出した。
はぁ…
俺…
何やってんだろ。
翔ちゃんの負担になってるのかなぁ…
でも、翔ちゃんも、好きって言ってくれる。
愛してる、
とは言わないけど。
「相葉さん、着きますよ」
マネージャーに揺り動かされて、ウトウトしていたことに気づく。
「今日はゆっくり休んで下さい。絶対に」
「はい…すいません」
エレベーターが昇るスピードすら、怠く感じた。
