誰かお願いつかまえて
第5章 夢か現実か
そして今日の朝は起きてから服決めてないことを思い出して…
『やっばい!!!』
動くって言ってたからスカートはダメだよね?
でも運動目的ではないよね?
うーん…どうしよ…
(…あ、そうだ!)
いいことを思いついて私が電話をかけたのは、高校時代の友人の柚原夏海(ユズハラナツミ)。
(ユズならいい感じに選んでくれそう!)
「…もしもし?」
『あっ!おはよ!ユズ!
ね、今日出かけるんだけどさ、どんな格好したら―』
「あんた今何時だか分かってんの?」
突然ユズのハスキーボイスに遮られる。
『…午前5:30、です』
「そう。そして私は昨日徹夜で仕事終わらせたとこだからすっごい眠い!分かっててやってんの!?」
『…ご苦労さまでございました』
「ほんとよ!どいつもこいつも人遣い荒いったらもう………あぁ、ナミのせいで未来起きてきたし…」
いや、それはユズの怒鳴り声のせいだと思うけど…
中学時代の友人である未来とユズの2人は妙なきっかけでルームシェアしている。私としても2人とは仲が良かったからたまに遊びに行ったり。
そして最近気になっているのが2人が私をはじき出す勢いで仲良しなこと…
「…もしもし?電話かわったよ?」