誰かお願いつかまえて
第6章 ペットでもいいから
『…私の、せい?』
こんなこと言うつもりじゃなかったのに
「…そうだ。お前が無防備だから」
違うだろ
『無防備…?』
「岡崎さんに頭撫でられて喜んで、あの人が何考えてるかなんて知らないだろ?!」
悪いのは岡崎さんでも幸村でもない、何もしない俺なのに
『…じゃあ、川端は知ってるっていうの!?
岡崎さんは部下としてしか、私を見てないよ!』
…部下として、しか?
「…普通の上司と部下っていう関係じゃねーだろ!」
『岡崎さんが私の頭撫でるのなんて、今に始まったことじゃないじゃん!!』
お前が気づいてないだけなんだよ……
今日だけで、岡崎さんに今までの分とおなじくらい触れられてること…っ!
「…休日に
2人きりででかけて
抱きしめられて
キスするのが
普通の上司と部下なのかよ…っ!」