
誰かお願いつかまえて
第9章 女たちの戦い
――1日の業務が終わって、ロッカーのある更衣室に入ると
「ゆゆ、幸村さん」
あら可愛い!!
前を脱いだ服で隠した南ちゃんが真っ赤になって立っていた。
『お疲れ様!
…なんで恥ずかしがるの?』
可愛いからいいんだけど///……私、変質者じゃないですからね?
「恥ずかしいですよっ!!
幸村さんみたいに、スタイル良くないですし……」
……今なんとおっしゃった?
『……えっと、私が?』
確か聞き間違いでなければスタイルがいいとかなんとか……
「スタイルが良いです!!」
今度こそはっきり聞こえた。
けど、それは間違っている。
『……あのね、南ちゃん。
一般の考えで言うスタイルがいい人はね、南ちゃんみたいな子のことを言うんだよ?
こんな鍛えちゃった骨格とか、太ーい手足のでかい女、需要なんてないんだから。
……それとも嫌味かなー?』
にっこり笑ってそう言うとなぜか南ちゃんは頬を膨らませた。
可愛い(確信)
「嫌味はどっちなんですか!!
私なんて……チビだし手足短いし………
……むっ、むむ、胸だって…小さいし」
