誰かお願いつかまえて
第4章 俺はお父さんなんかじゃない
ついに仕事で少しミスを出してしまい、2人を先に歩かせた。
急いで追うと2人が並んで歩いている。
…川端は自分の気持ちに本当に気づいていないんだろうか。
堂々と歩く幸村と彼女の方を見ながら歩く川端。
通り過ぎざまに他の女性が視線を送っても気にも留めない。彼女のこと以外目に入らないのだ。
冗談めかして2人の肩にのしかかって間に入る。
……今軽く睨んだな、川端。
そんなやりとりと俺の気も知らないで、川端と言い合いを繰り返す幸村。
なぁ、俺のことも見て……