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誰かお願いつかまえて

第4章 俺はお父さんなんかじゃない




「あー、確かにそうですね。
俺らが言い合いしてると止めてくれるし」

頷く川端を軽く睨む。

俺、お前らと6コしか(?)変わらないんだけど!!

『そーそー。
ニコニコしてるのにー、怒ると誰よりも怖いしー。
お客さんたちはー、岡崎さんが笑ってるだけでー、しあわせそうにしてますけどー…

実際話してるのはー、私とかー川端なんですよねー』

「…」


気まずそうに目をそらす川端。

…確かに俺は笑ってるだけかもしれないけど!
お前らがちゃんと説明してくれてるから安心してられるんだよ!

『でもー、ほんわかしてるのにー

実はすっごい負けず嫌いですよねー』



俺と川端が驚いている間にまたグラスを呷って言葉を続ける。


『誰よりも念入りに内容チェックしてますしー、一人残って残業もしてますしー、
お客さんの好みまで把握してー、1番件数抱えてるはずなのにー、ちゃんと一人一人分かってますしー…

さすが営業部のエースですよねー』

酔っているとはいえここまで褒めてくれて嬉しくないわけがない。


「本当ですよ、岡崎さん。

俺らがここまで仕事できるのは岡崎さんのおかげですから」


川端にまでそこまで言われると、もはや感動の域なのだが
幸村にいろいろ言われて取り乱す俺を楽しそうに笑っているのは面白くない。



「…ありがとな


で、川端は?」


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