誰かお願いつかまえて
第4章 俺はお父さんなんかじゃない
「そろそろ帰るか…」
「そうですね…こいつ、起こします?」
2人の男の間で規則正しい寝息をたてる幸村。
「…一応、起こそうか。
1人で帰れるとは思えないし…」
「…こいつ、俺たちのこと警戒しなさすぎですよね。
男2人と飲みにきてるってのに、普通は酔いつぶれませんよ」
「まぁ、ペットの犬とお父さんだからな…
男としてカウントしてないんじゃないか?」
言ってから結構なダメージを感じて2人してため息をつく。
「…俺、こんな女初めてですよ」
「俺もだ」
そう言って苦笑いしながら俺たちは会計を済ませて外に出た。