誰かお願いつかまえて
第5章 夢か現実か
「こら、土曜の朝から大声出して近所迷惑だぞ?」
ソファから立ち上がってこちらに向かってくる。
ほんとに岡崎さんだ。
なんでいるんだろう。
「おい、聞いてるのか?顔が面白いことになってるぞ」
気づいたら口を開けたままだった。
(っ!ていうか!私今すっぴん!!そしてジャージ!!!)
今更ながらに思い出して顔を隠そうか部屋着にしているジャージを隠そうか、あたふたする。
「気にするな。そのままでいいから。
とりあえず髪、乾かしてこい」
『…はい』
やっぱり信じられなくて、ぼーっと洗面台に向かった。