
先生…お願い。早く治して・・・
第78章 治療で深まる愛
唇が離れると石川は
「顔が見れて良かったよ。後で昨日の治療の消毒と洗浄だけしような、迎えに来るから」
『ぇ?…ぁっ…。ぅん。』
「そんな顔するなよ。大丈夫だから」
『ぅん。。』
「あ、それと記憶も戻った事だし、これからの事についても話さないとなっ」
『これからの…事?』
「そう。。勉強は宮田が見てくれているだろうけど、今のままじゃ来年3年生に進級出来なくなるだろ!宮田も心配してたしなっ」
『え?学校行けるの?』
「あぁ〜。。」
ニコッと笑った
「この病気とは上手く付き合っていくしかない。だからこのままずっとココに…ってのもな。。」
『え?家に帰れるって事?』
「酷い時は一時的に入院、ってのは今後もあるだろうけど、その辺の話もしよう」
先生は綾の頭をポンポンって優しく叩くと
まるで王子様の様な優しい笑顔でチュッと頬に軽いキスをすると
「じゃぁ、また後でな!」
そう言って白衣をなびかせ部屋を後にした
