先生…お願い。早く治して・・・
第18章 初めての治療(前編)
「 ん? どうした?怖いかい?」
『………。』
石川の問いかけにも口を噤んでしまった綾を見た宮田は
綾の横に来ると、
“ お嬢様、もしかして、私に見られるのが嫌なのですか?”
あまりにあっさりと心を読み取られた綾は、恥ずかしさで顔を逸らした。
宮田はふぅ〜と一つため息をつくと、
“ 私は確かにただの執事ですが、医者でもある。だから、恥ずかしがる必要なんてありません。私はなんとも思いませんから。”
宮田のその言葉に
『 ……。私がまだ子供だから……?
確かに、胸も小さいし…魅力も無い。宮田から見たらただの子供にしか見えないかもしれないけど…、だけど…私は恥ずかしいし、こんなとこ…見られたくないっ。』
涙ながらに叫んだ。
“お嬢様………。”
宮田は目を細めた。
“ 確かに世間から見たらまだ子供かもしれません…。
でも、私はそうは思いません。胸が大きい小さいは関係ありません。お嬢様は十分に魅力的で可愛らしい。治療や検査の為とはいえ正直、他の男性にお嬢様の裸を触られるのは苦痛でなりません。だからせめて、お嬢様の側に付いていたい。少しでも力になりたいのです。だから、側にいさせて下さい。”
『…………。』