先生…お願い。早く治して・・・
第18章 初めての治療(前編)
2人のやり取りを見た石川は
ゆっくりと優しい口調で話し始めた。
「 綾ちゃん、医者として言っておく。確かにこれからやる治療は君にとっては想像以上に恥ずかしいと感じるだろう。でもね、私達はそんな目線で治療しているわけじゃない。いかに、その治療で君を改善させられるか、それだけなんだ。恥ずかしいと思うのは、最初のほんの一瞬だけだ。それに、宮田君は執事としてではなく、医者として付き添いたいと言ってきた。だから私も立会いを許可した。医者なら治療中に一緒にいてもしょうがないだろ?」
『……ぅん。』
確かに、恥ずかしいし嫌だけど、昨日みたいに1人も嫌だ…。