
先生…お願い。早く治して・・・
第82章 司馬先生の診察…そして治療
司馬は、綾の膝と背中に下に腕を入れるとスッと持ち上げ、抱き抱えた
『…ぅぅっ…やだっ!』
司馬「いいからジッとしてろ!」
宮田「先生!私が!!」
司馬「良いよ!この位大丈夫だ。」
そう言って、抱き抱えた綾を診察室へと運んで行った
特別会話する事もなく、ただただ無言のまま抱き抱えられ、緊張と不安で司馬先生の診察室までの距離がとても長く感じられた。
司馬先生の診察室に来るのは久しぶりだ
この病気になるきっかけとなった事故の時に来た以来だ
司馬は診察台にゆっくりと綾を下ろし、診察台のカーテンを閉める
司馬「清水さん?ブランケット持って来てくれる?」
清水「はーい!」
元気な声と共に 、白いブランケットを持って来てくれた
司馬「ありがと」
司馬は清水さんからブランケットを受け取ると、ベットの上に置いた
司馬はベットの横にあるデスクを指差すと
「ここにいるから、準備出来たら声掛けて…」
そう言ってカーテンを閉めた
綾『先生…全部?』
カーテン越しに問う
司馬「そうだ…」
