
先生…お願い。早く治して・・・
第86章 元カノと石川先生の治療
とりあえず麻酔が掛かってる間にしたい治療は終わった
乱れた綾の病院着を整え、優しく身体にブランケットを掛ける石川の姿は、どこか普通の患者への対応とは違い、とても大切そうに、そして愛おしそうに目を細め優しい顔をしていた
梨沙「ねぇ〜?……」
石川「ん?」
梨沙「やっぱりこの子が彼女なんだね…。」
石川「…あぁ〜、そうだよ。」
石川は梨沙の目を見て笑った
梨沙「やっぱりね〜。。流石にゲンの部屋から出てきた時は、正直ちょっとショックだった!」
梨沙はふふッと笑った
石川「俺だって、まさかお前に見られるとは思ってなかったよ!」
石川もまたフッと笑う
梨沙「ねぇ〜、この子の何処が良かったの?」
石川「え"っ??」
梨沙「いいじゃん!私の事振ったついでに教えてよ!!」
石川「え?ん〜。。何だろうな…。。全部!!」
梨沙「全部ねぇ〜」
石川「あぁ〜。この子は元々大の医者嫌いなのに、病気のせいで泣き叫ぶ様な治療ばかりする俺の事が怖くて…いつも逃げては俺に捕まって散々怒られて怒鳴られてw…。いつも顔をくしゃくしゃにして泣くんだ…。。まっ、本当なら会いたくない位、俺は怖い存在なんだろうな…って、いつも思ってる。だから出来る限りこ事はしてやりたいんだ…」
梨沙「それはさ、同情じゃないの?“好き?”って感情なの?」
石川「あぁ、同情じゃない。俺無しでは生きられない…、どんどん俺好みに染まっていくコイツがさ。可愛いくてしょうがないんだ。手の掛かる子ほど可愛いってな!」
梨沙「ふーーーん。やっぱり妬ける!聞かなきゃ良かった〜!」
口を尖らせる
石川「なんだよ!言わせたのそっちだろっ」
梨沙「まぁ〜でも…守ってあげたくなる様な可愛さ…、私にはないもんなぁ〜!!それにさ、何歳?凄く若いよね?」
石川「あぁ。まだ17歳だからな!」
梨沙「……え?!17??」
石川「あぁ。」
梨沙は、目を見開いた
梨沙「え?!17?女子高生なの?」
石川「あぁ〜」
石川に動揺の色はない
梨沙「この、犯罪者!ロリコン野郎!!」
まるで変態を見る眼差しだ
石川「酷いな!」
梨沙「うわぁ〜信じらんない!」
石川「たまたまだって!」
