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先生…お願い。早く治して・・・

第87章 石川先生の特別治療①




綾『……それじゃ、お腹に溜まってるの取らなきゃダメなの?』



石川は綾の目を見つめたまま、小さく頷く




綾『……今から…っ、ちりょ…するの?』


俺に質問する度、涙が溜まっていくのが分かる




石川は、溢れんばかりに涙を溜める綾の目を見つめ、切なそうに目を細めると、小さく頷いた



綾『…っ…また、治療機使うの?』





石川「……。」



石川の沈黙に我慢していた涙が溢れた


昨日の司馬先生の治療が頭をよぎる




綾『ヤダ!!やだよ、絶対嫌っ!!もう…あんなのやだよ…っっ…っく、…絶対やらないからぁっ…っ!!』




石川は涙を流す綾をギュッと抱きしめた



綾『…なんでっ?…なんでマシンじゃなきゃダメなの?…っく…っ…ねぇ〜なんで?』




石川「記憶が戻った今なら、マシンを使わず俺が治療しても正直構わないとは思ってる。…だけどな?いつもみたいな数値じゃないんだよ。』


石川は、胸の中で泣く綾を宥める様に、ゆっくりとした口調で優しく語りかける



綾は、ギュッと抱き締める石川の腕に逆らうかの様に、石川を突き放し、そのの目を見つめ


綾『せんせ、お願いっ!!…頑張るからっ、あの機械はヤダっやりたくないっ!!』







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