
先生…お願い。早く治して・・・
第91章 久しぶりのICU治療室
日曜日 午後の17時…
ここは進美外科の医師達が普段過ごす休憩場所
そしてお隣のお部屋はICU集中治療室
休憩しながらも医師がすぐ隣にいる事で迅速に対応が出来る仕組みになっている
また、医師の休憩室とICUへは直結の扉があり、隣接する壁は腰上から半分、マジックミラーになっている為、隣のICUの様子は休憩しながらも確認できる。またマジックミラーの下にはベットの数分のモニターが設置されており、常に最新の患者のカルテが表示され、情報が見れるようになっているのだ。
休憩室には大きなソファーに簡易のキッチンにコーヒーメーカー、電子レンジなどもある為、ご飯を食べる時や時間が空けば大体みんなここに集まり休憩する事が多い
トントントン
「どーぉーぞ〜!」
ソファーにもたれ掛かり、返事をしたのは、高梨先生だ
伊藤「失礼します。ICUへ移動の患者さんのセッティングに来ました。」
高梨「は〜い、どうぞ〜!お疲れ様、伊藤ちゃん!」
ニコッとさりげなくキラースマイル
今日は日曜日という事もあり
石川先生以外の4人勢揃いで、みんな完全リラックスでくつろいでいた。
本当にココは…
とんでもなくイケメン揃いで贅沢な場所だ
こんなイケメン…
女子が放っておかないだろうに、デートもせず、
どんだけみんな病院好きなんだか、、
真面目なんだか…
当番でもないのに、何故かみんなココにいるんだよなぁ〜
伊藤「おつかれさまで〜す。」
1人ならまだしも、4人は刺激が強い
伊藤は先生達がいる場所を避け、
そそくさとモニターが並んでいる壁際に行くとパソコンを操作し、ICUに入る綾のデータカルテを開きセッティングした
高梨「誰か入るの〜?」
伊藤「あ、はい。石川先生が今連れて来るそうです。」
高梨「へぇ。そうなんだ。」
そうこうしている内に、ICUの扉が開いた
高梨「あっ!」
高梨のその声に、そこにいたみんながマジックミラー越しのICUに目を向けた
石川に抱かれ入って来た綾が意識がないのはすぐに分かった
石川はゆっくりとベットに綾を下ろすと布団を掛けた
目を覚ます事なく、疲れ果て眠ったままの綾の頭を優しくひと撫ですると、小さく微笑み、高梨達がいる休憩室へと入って来た
