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先生…お願い。早く治して・・・

第91章 久しぶりのICU治療室



そして午後18時


高梨「夕飯どうします??」

なんて話しをいていたとき、綾の頭が動いたのが見えた



相良「もしかして、綾ちゃん目覚めたんじゃない?」



高梨「お!そうかも。司馬先生、院長呼んでもらえます?俺は綾の所に行ってきます。」



司馬「あぁ〜。」
短く返事をすると、石川に電話を入れた



高梨はICUへと続く扉を開き、綾の元へと向かった




綾『んッ……っ』




高梨「あや〜?分かる?」


私の名前を呼ぶ声がする…
でも、とても瞼が重たい。


高梨「あや〜?」


思い瞼をゆっくりと持ち上げると、ぼんやりと人影が見える…

高梨「分かる??」


綾『たか…なし…せんせ…?』


高梨「そうだよ〜。大丈夫か?具合悪くない?」


綾『……ん…ぅ……。』



意識も絶え絶えにようやく返事が出来るレベルだ



高梨「大丈夫。今、石川先生来るからね!綾、頑張ったね〜」



いしかわせんせぇ…

私、今…どこ?


頑張った?


意識が朦朧として、自分が何処にいるのかも分からない…





ビーッという電子音と共に扉が開き
白いTシャツ姿のままの石川先生が急いで入って来た


石川「綾?大丈夫か?」

瞼を閉じようとすると、また誰かが私の事を呼ぶ…


石川「あや??先生が分かるか?」


綾『…せん…せぇ…?』



石川「そうだよ。」

ぼんやりと、ニコッと微笑む優しい先生が目に映った



綾『わたし…どこ?』


石川「綾、頑張ったな!今日はもう何もしないから、ゆっくり休もう〜?な?」

意識が遠のきそうな綾に、ゆっくりと大きな声で話しかける


頷く事すら出来ず、綾はゆっくりと瞬きをした


石川はそんな綾にニコッと微笑み返した




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