
先生…お願い。早く治して・・・
第91章 久しぶりのICU治療室
伸「綾ちゃん、この辺どうかな?ちょっと痛い?」
脇の下を少し通り過ぎた二の腕の裏側、
綾『分かんない…です。』
伸「んぅ、そっか…。。。綾ちゃんごめん、今よりほんの少しだけ強く押すよ?痛かったらすぐに教えて?」
綾『ヤダ、怖いっ…』
痛いのは嫌…。
伸「だよね。強くって言っても、さっきよりほんの少しだから…ね?」
私は不安気に小さく頷いた
伸「ごめんね、これどうかな?」
そう言ってさっきよりほんの少しだけ、圧をかけその場所を押した
綾『…んッッ…いたっ…』
ビクッと腕と身体が反射的に動いた
伸「ごめん、痛かったね…。もうしないから、腕、下ろして良いよ。」
私は小さく頷き、上げていた手を下ろした
伸「大丈夫?もう痛くない?」
心配そうに再度聞いてくれた
綾『大丈夫です。』
なんて優しいんだろう…
伸「最後は注射したところ、消毒したら終わりだよ。」
先生はニコッと笑った
伸「ちょっと沁みたらごめんね。消毒するよ〜」
そう言って手際良くまだ赤く腫れた乳首を消毒する
綾『…んッ…っ…』
伸「沁みるよね…ごめんね。大丈夫?我慢出来るかな?
」
痛みに耐える私の方を常に気にかけながら治療してくれる
伸「最後薬塗ったら終わりっ!!もう終わるからね。」
終始笑顔で優しく接してくれた
伸「よしっ、オッケー。」
綾『ありがとうございます。』
伸「うん!どう致しまして!!頑張ったね!まだ熱少しあるから、ゆっくり休むと良いよ。」
伸先生の診察は凄く優しかった…
