
先生…お願い。早く治して・・・
第91章 久しぶりのICU治療室
カップ麺を食べ終え、少し目を閉じ休んでいると
伸が入って来た…
伸「お疲れっ!」
石川「おぉ〜。」
ちょっと眠そうに、ソファーから身体を起こした
石川「お前、診察したのか?」
伸「んぅ〜。診察って言っても、朝の回診の時に誰もいなかったから、俺がちょっと診ただけ!少し触診して消毒しただけだよ。詳しい検査はしてない…」
石川「どうだった?」
伸「本当ちょっとしか触診してないけど、左脇のリンパ節から数センチ上の二の腕、そこが俺としては気になる。まっ、検査してみないと分からないけどね…」
石川「腕か…流石にそこには目がいかなかったな。」
石川「で?綾は大丈夫だったか?診察?」
伸「あぁ〜。それは全然。とっても素直で良い子でしたよ!」
ニコッと笑って見せた
石川「そぉ、じゃぁ良いけど。」
本当コイツは…
伸「で、どうする?検査する?」
石川「そうだな…。体調的にはどうだ?もし仮に治療が必要となった時、耐えられるだけにもう回復してるか?」
伸「俺、朝しかみてなかったからな…」
高梨「どうでしょうね。抗生剤入れて熱もまだ37℃台のままですし、ここからまた治療…となったらちょっとキツイんじゃないですか?」
石川「ん〜。じゃぁせめてもう1日か2日は休ませたい所だな…。伸的にはまだ胸の炎症、抗生剤のみで後数日抑えられると思うか?」
伸「ん〜、、こればっかりはなんとも。様子みて、やった方は良いと思った時には言うよ!」
石川「そうだな…頼む」
司馬「で、石川…明日はどうなんだ?」
石川「明日?」
司馬「仕事だよ!」
石川「あぁ〜明日も暇なしだ…。今日の分の仕事もまだ残ってるしな…書類が山積みだよ…」
石川はソファーで “ウーーーーッ”っと背を伸ばすと
石川「よしっ。」
気合いを入れて立ち上がり
石川「もう一回綾の顔見たら、俺は戻るわ!」
そう言って綾のいるICUに入ると、しばらくベット脇で綾の顔を眺め石川は院長室へと戻って行った
